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「あんな事があったね」と笑い合えたら

答えは無限大さ 自分で作っていく

 

8月で今の会社に転職して、丸2年が経過した。

この間に何度「絶対に辞めてやる」と考えて、転職サイトに登録したことだろうか。

2年前、私は本当に気を病んでいて、人間を辞めたかった。

不器用な自分は結局何をするにしても報われない、いっそ本当に心の底から

自分なんてこの世から居なくなれば良いと思い、それでも臆病なので自殺なんて出来ない私は東京にいる友人に「助けてほしい」と泣きながら電話なんてしたこともあった。

長かった(と思う)遠距離恋愛が終わったり、「栞の手はあったかいね」と言いながら色んな話をしてくれたお爺さんが息を引き取ったり、幼稚園から小学校の頃によく遊んでいた近所の旧友が末期がんで天国に行った話を聞いたりで、様々な「終わり」を一気に短期間で経験して、心身ともに疲労困憊だった。

 

そんなメンタルボロボロの中飛び込んだ烏丸御池にあるちっぽけな2007年創立のベンチャー会社。

オフィスワークというものがそもそも未経験で右も左もわからぬまま、

あっという間に2年が経った。お客様対応がメインの部署にいるが、泣いてしまったことは3回ある。泣き虫なのは2年間で変わらなかったが、電話に出るのは全く怖くなくなった。入社当初は、エンドユーザーからかかってくる電話を取るのが怖くて堪らなかった。会社の規則もよく理解していない状態で、意味の解らない電話を取り、要件を聞き、それを顔もまだちゃんと覚えられていない人に伝言することは

初めは誰だってそうかもしれないが、内気で人見知りな私にとっては怖くて不安で仕方がなかった。

入社して半年ほどは悪夢をよく見た。電話機の赤いランプが光って、

狭い部屋で永遠と電話が鳴り続ける夢。後は向かいの席に座っている男性社員に、

お箸の持ち方きたねぇぞ!!と何故か注意される夢。(実際は別に汚くないと思いたい)

 

2年ってこんなに早かったっけ。アパレル時代よりも圧倒的に今の会社で働いている時の方が早く感じる。歳を取った証でしょうか…。

2年前に比べたら、それはそれはメンタル鍛えられたと思ってる。

あんだけ辛かったこと・悲しかったことも人間ってば単純で年月が経てば案外コロリと忘れてしまうものである。

それはもしかしたら、不満は絶えないが

この会社に入って楽しいこと・嬉しかったことがやっぱり多いからなのかもしれない。

同じ部署の人たちには本当に助けられている。働くうえで「遣り甲斐」や「福利厚生」「給与面」は勿論大切な部分でもあるけれど、

「仲間(戦友)」の存在は私の中で一番妥協できない部分だと思う。

基本的にクレーム対応の部署なので

テポドンのような案件が落下してきた時の気持ちと言ったらもうそれはたまったもんじゃないし、嫌すぎて泣きたくなるし帰りたくなるし

舌打ちしたくなる、目の前のPCをかち割りたくなる気持ちをグググッと堪える。

まさに私の仕事は日々モンスタークレーマーとの戦争なのです。

 

でもこの部署にいて得られたことも多い。

それは、「相手のペースに合わせていかに上手く会話をすること」と、

「見えない状況をいかに上手く口頭で伝えるかということ」。

電話は相手が録音をしていない限り、会話は履歴に残らない。

いかに相手を上手く言い包めれるかが勝負である。相手にとってプラスになる案内・

マイナスになる案内を上手く順番を守って丁寧に伝えると、案外激怒していた人でも電話が終わるころには大人しくなっていたりする。

後は基本的に友人と話す時もそうだけど、私は聞き役になることが多い。

ヒートアップしている人に対して、こちらもヒートアップしてしまうと

何も解決しない。だから、最初は相手にたくさん話してもらう。全てを出し切ったな、と確信出来たら、私の番。全部聞いてもわからなければ丁寧に聞き返す。

ペースを守って会話をすると、そこまで人は怒らない。

商品に傷があったり等で気分を害していたお客様から「あなたに対応してもらって良かった」とか言ってもらえたりすると、

あ~この部署にいて良かった、と心から思える。

2年間でそれはそれはたくさんの変人を相手に業務を熟してきたけれど

きっと変な人は明日も私の前に立ちはだかる。

皆、一旦お店に連絡する前に、自分のしたことを考えてみましょう。

本当に自分は悪くないのか?店の規約は熟読したのか?ネット通販なんて、

全てを信用しちゃあいけませんよ。

そんなに細かい文句を言うんだったら自店舗でお買い物どうぞですよ。

人に言われて(されて)嫌なことは、自分は言うな(するな)。

これからも広い心を持って、業務に取り組んで参ります。

 

私が対応したことによって、私と会話したことによって、

最後は少しでも気持ちよくサヨナラ、ありがとう、

またこの店利用しますと言ってくれる人が一人でも増えてほしい。

「貴方でよかった」この言葉の効力は私の仕事の原動力である。

 

結局何が言いたいかって言うと、2年前の私に、あんた意外としんどいしんどい辞めたい辞めたい言いながらもしぶとく会社で頑張ってやってるし、2年後は信頼してくれる人や評価してくれる人もプライベートと会社内共にたくさん出来てるよって事を伝えたい。