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「あんな事があったね」と笑い合えたら

独り言を口ずさもう、一緒に

気が付けば、2020年ももう既に4日が経過しようとしている。

サザンオールスターズの桑田さんとユーミンが二人で平成最後の紅白歌合戦のトリを飾っていたTVを見ながら年越しをした2018年の大晦日がつい昨日のことかの様に感じる。

2019年は、光の射すことのない陰鬱で暗く深い海の底をずっと一人きりで宛てもなく泳いでいる感覚だった。泳いでも泳いでもとにかく苦しかった。生きている心地がしなかった。「頑張る」ことが本当にアホらしくなった。槍が降ってこないか、将又、爆弾か。もう泳がずに、誰かが瞬殺してくれたらどれだけ楽になれるだろうと考えた。

でも、人間関係、恋愛、仕事、全てのカテゴリーにおいて苦しかったけれど、こんな私のことを元気付けてくれて、頻繁に会ってくれる人が沢山いてくれたお陰でここまでなんとかやってこれたのだ。

8月は亀岡で流れ星と花火を友人と一緒に見た。夏の花火大会は、多少でもお金を払って有料席で見るのが本当に綺麗なんだな。もう炎天下の中、場所取りのために早起きするんじゃなくてとりあえず花火大会に関しては金にものを言わせておいて正解。お金をかけて見るべきですね。二千円払えばパイプ椅子1個分の料金で、スマートフォンの画面には収まらないくらいの大輪の花火が見れます。打ち上げられた花火は細い線になって首を曲げて見ないと見えないくらい高く上がる。一発目のドン!!!!という爆発する様な音を全身で感じた時、あぁ、また夏が終わるのだなと寂しくなった。私の中で花火は夏の始まりではなく、「季節の終焉」なのだ。小さな火の玉がキラキラとゆっくり堕ちながら消えていくのも儚くて美しかった。

流れ星は、今は既に廃校になっている南丹市西本梅小学校で行われていた謎のプチキャンプイベントで、ちょうどペルセウス流星群が接近している絶好のタイミングで見ることが出来た。あの夜だけで流れ星を10個は目撃した気がする。小学校のグラウンドで各々がキャンプをしながら映画をみるというイベントだったのだけれど、その時に見た映画は「ソラニン」と「LALALAND」。ソラニンは、自分がバンドを経験していた身であるからこそ、自分の本当に成し遂げたかった夢を追いかけている主人公、現実はそう甘くないと肝に銘じて就職活動をする主人公のバンドメンバー、バンドマンの彼女・・感情移入してしまいがちなシチュエーションが多くて、アジカンも個人的にめちゃくちゃ好きなので、観るのは既に5回目とかなんだけど、しっかり泣いた。LALALANDも、

何度見ても号泣してしまう。お互いの夢を叶える、それを優先すると、未来に二人仲良く肩を並べて歩く情景は見えない事、見ている最中、どうしてこの二人はこんなにもお互いを想い、愛し合っているのに一緒になれないのだろうとずっと考えていたら一人声を殺して泣いていた。今となってはmia & sebastian's themeのイントロ聞いただけで泣ける。少しだけ、バタフライエフェクトのラストが脳裡によぎる。

昼間はあんなに暑かったのに、日が暮れて夜になり、深夜2時を回った頃には、夜露で艶やかにレジャーシートは濡れていた。雨が降ったのか?とも思った。それでも、文句言わずしっとり濡れたレジャーシートの上に川の字で並んで、その時は別の友人2名も一緒に交えて4人で流れ星を見た。京都の空にも星はたくさん輝いている。他愛もない話をしながら星を見る。なんて幸せなんだろうと思った。あの光景は何度眠っても忘れない。この時ばかりは一人ではなくて、大切な友人と見れて良かったなぁ。

9月は別の友人と島根の出雲大社まで旅行へ行った。周りの人から、この友人と私は

顔が似ているとよく言われる。私自身は、この子のルックスよりかは人間性そのものが似ていると思っていて、例えば好きな色であったり、笑いのツボであったり、そういう目では見えない部分が自分と似ていて、好きなのだ。仕事が早いバリキャリの友人は、旅のしおりまで作成してくれたおかげで、朝は6時に京都駅に集合し、特急やくもに乗り、八重垣神社参拝から始まり、玉造温泉出雲大社とスムーズに観光することが出来た。一緒にパワーストーンのお店で勾玉のピアスを作った。好きな石を5つくらい各自選ぶのだけれど、アンバー、水晶、ロードナイト、見事に同じ様な配色になった。テラコッタや山吹色が好きなところ、派手すぎない柄物が好きなところ、こういう些細な価値観が合う友達をこれからも大切にしたい。あと、旅行ができる友達って少ないと思うんです。1型糖尿病がある私にとって、私のペースで食事をしてくれたり、低血糖を気遣ってくれてジュースをくれたりするのは本当に嬉しかった。私の病気のことをわざわざ調べてくれて、気にかけてくれて、ありがとう。低血糖は糖尿病に限らずなり得る症状なので、ちゃんとお互い糖分摂ってどうぞこれからもよろしくね。

2人で出雲大社まで向かう最中に見た、陽の光に照らされてキラキラ光る日本海を眺めながら、気づけば私は友達に「愛ちゃん、この海見てみ。世界ってばめちゃくちゃ広いから、私たちの悩みなんて本当にちっぽけなもんなんやで。」なんて臭い台詞を吐いていた。その後めっちゃ前向きになったつもりでいたけど結局泣いた。今思えば情緒のヤバさ。

他にも、大切な人との2019年のエピソードがたくさんあるんだけど書ききれない。

2020年のおみくじは毎年必ず家族でお参りする近所の松尾大社にて「半吉」を引き、亀岡の方にある出雲大神宮では「中吉」を引いた。おみくじに書かれていた言葉がとても良かったので、1年忘れない様にここに残します。忘れない様に。

 

吹く風に沖部の波の高けれど

心静けき我が港かな

「これ迄の幸福があるのは神の御恵と祖先の守護によるものなので、安心せず、自分も人を慈しみ、世のために尽くせばいよいよ運盛んに他所は嵐吹きても自分の所に何事も幸い多し」

 

自分が恵まれていることを忘れずに、日々辛くて悲しいことがあってもくだらない話をして、クスクスと笑い合える周りの人を大切に。綺麗事かもしれないけれど、第一に人に優しくありたい。 

後、2020年最初に驚いたニュースはズバリ、東京事変復活のニュースです。

もう嬉しすぎてちょっと文章に表せないので、この件に関してはまた後日、ブログに書くと思う。2020年東京オリンピック開催もあるので、噂にはなっていたけれどまさか本当に復活するとは。嬉しすぎて最近は事変しか聴いてません。

東京オリンピックも、東京事変復活ライブもぜひ大好きな人とこの目に焼き付けたい。

死にたいと本気で考えた2019年は、箭野という人間を受け入れてくれる家族、友達、恋人へ、生きる希望が爛々と満ちた、感謝の気持ちを忘れない2020年に繋げると誓う。