.

「あんな事があったね」と笑い合えたら

結果を残さないと何も意味が生まれない

「絶対にこの会社辞めてやる」

強く心に念じたら、想いが神様に届いたのか、
私は東京に引っ越してから数ヶ月だけどその夢が叶った。
何れにせよ、いつかはこの会社を辞める事になるだろうと思っていた。給料は1年で50円しか上がらない、大した仕事も貰えないんだ。自分の力不足も大いにあるけれどここにいても、もう私は成長しない。

だから急遽、時間ができた。9月末に早々に最終勤務を終えて、1ヶ月ほど余っていた有給休暇を消化中。
最高である。永遠に働きたくない。これがずっと続けば良いのに…

次の仕事も、似たようなオンライン通販の仕事をする。だから、対顧客なので仕事の質は期待していない。きっとまた心を擦り減らすような嫌な気持ちになる事は免れない。
ただ一つ、前の会社と違う点は、自分の好きなインテリア家具に携われること。
今回の引っ越しの際に、私は次の会社の家具でダイニングテーブルと椅子、鏡、キャビネットを購入していた。
北欧家具の様な風合いがあって、あたたかく、ここの家具が好きなのだ。だから、採用を頂けた時は悶絶した。やってやった!!!と思ったし
在宅勤務の中、ゴリラの雄叫びのように1人で家で叫んだ。

だから、新しい仕事は少し楽しみでもある。
でも、私は仕事に重きを置いてないので、あ、この会社無理と判断したらきっとすぐに辞める。
楽しく仕事がしたいのだ。東京なんて、たくさん他にもあるだろう。

販売職だった20代前半、私は土日のお休みが何よりも欲しかった。大好きなアーティストのライブは決まって土曜日か日曜日だったし、周りの友人に会えるのも基本的に土日、または平日夜。
華金」というワードに無縁だった、20代前半の私。
でも、30歳を超えてからどうだろう、故郷の京都を離れて、友人と会う機会も1ヶ月に1回あれば多い方だ。行きたいライブフェスは相変わらず土日祝に開催されるけれど、そういうイベントは、友達と行くから楽しいのであって、1人で行っても共有できないし、味気なくなる。
1人行動も勿論大好きなんだけど、30代、いろんな事にお金がかかり過ぎるので
1人でお金使うくらいなら家で出来ることをした方がいいのでは…という考えになってきて、暇を持て余したりする事が増えた。
その分、本を読んだり、ラジオを聴いたりする時間が増えて、要するに何が言いたいかというと
人に会わなくてもなんか満足出来ちゃうようになってきた。
恋人が土日休みの仕事なので、そこでさえ予定が合えば、他はなんだって良い。
恋人が平日休みなら、私も平日休みでいい。

次の仕事は土曜日も月に多ければ2回ほど、出勤する日があるらしいが、暇な時間ができるくらいなら、億劫だけど、働いてもいいかと思った。金が必要だ。
恋人も本を読んだり、小説を書いたり、1人の時間が好きな人だから、案外丁度いいかもしれない。



この有意義な30代の夏休みを利用して、
私が取り組んでることは、一人旅と音楽活動だ。

まずはその一人旅のレポートを簡単に残す。

ずっとずっと、行ってみたかった銭湯があった。
それも、島。
私は基本的に持病があるのと、長距離の移動が苦手なので、今回ここに行く事に不安が色々あったけれど、尾道からフェリーで40分ほどですぐに港に到着するのと、港から宿が目と鼻の先だったので、一人旅の実行を決意した。

実は尾道に降り立つのも初めてだったので、軽く尾道も観光した。
黄色いローカル線の電車の窓から見える長閑な風景が素晴らしかった。
京都の阪急電車とは、また少し違うのどかさ。

やはりレモンが有名だから?なのか、至る所黄色まみれだった。



シトラスという名前の小さな船に乗って、生口島へ。この船がまぁ揺れたので、酔わないか心配だったけれど大丈夫だった。

イエローサブマリンに乗って
今回訪れたのは、生口島瀬戸田にある宿
「soil setoda」
隣に系列のyubuneという宿があり、目的はその宿の温泉とサウナに入ることだったんだけど、yubuneは一泊3万円ほどするので、一人旅ではちょっと贅沢だし予算オーバーとなるので
setodaさんの宿泊プランにある、yubune1回分の銭湯利用券付きで宿泊した。
海が穏やかで、ずっと眺めていられる部屋を予約した。夜も、早朝も、部屋から海を眺めることができる。本当に素晴らしい部屋だった。

今日から移住してきたんです
晩御飯は、setodaの宿の1階にあるご飯屋さんで食べた。その時、横に座っていた女性がそう話していた。
瀬戸田には、店と宿の人以外、外国人しかいなかった。まさかこんな小さな島にまで、外国人がいるとは思ってなかったので、それに1番びっくり。
そしてみんな、ロードバイク用の服を着ていて、細い。みんなサイクリングするためにここに来ていた。私みたいに、のんびりしっぽり自転車も漕がず部屋でのんびり海を眺めるためにここに来たっていう人間は、数少ないのかもしれない。

と思って、次の日は電動アシスト自転車をレンタルして、サイクリングしてみることにした。
3時間2000円プランと、1日3000円のプランがあったんだけど、3時間しか乗らないって人はいるんだろうか?絶対このプランなら1日乗り放題で3000円の方が良くないか?




生口島から、多々羅大橋を渡って、愛媛県大三島に入った。
レモンを沢山お土産に買って、リュックに詰め込んだ。重かった。何で宅急便で送らなかったんだろうと後悔した。
大三島の道の駅には、昔恋人と訪れたことがあった。懐かしい。あの時は少し曇っていたけれど、一人旅の時は奇しくも快晴だった。
私は雨女なんだけど、どうやら1人の時はあまり雨は降らないのかも。人といる時に雨を発動させてしまうの、やめてくれ。

あとでGoogleマップでその日の移動距離を確認してみると、20キロほど自転車で漕いでいたらしい。その日の夜は、筋肉痛が酷くて眠れなくなった。

期待していた銭湯は、期待通りの美しさで、
サウナの温度もちょうど良く、水風呂も意識が飛ぶかと思うくらいキンキンに冷たくて最高だった。
個人的には、2日目に入った方の浴場の方が
タイル張りが全体的に群青色で美しかった。
外国人のお客さんが、ブクブクと湯船から泡が出てくる事に興奮しているのが可愛かった。
湯船にゆっくりと浸かる文化のある日本に生まれて本当によかった…私



次の日朝食も宿で頂いて、瀬戸田を後にした。
一人旅、やっぱり寂しいと感じたから、
次は誰かと行きたいな。やっぱり。