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「あんな事があったね」と笑い合えたら

知らないふりしてる事が当たり前になりそうだね

 

高血糖で喉が渇く。口の中の唾液が、身体中に溜まった糖分が滲み出ているせいか甘い。高血糖の時の私とキスをしたら甘いと言われたことがある。それはきっと箭野から滲み出た糖分です。

 

母が私の部屋に、大好きな蕎麦かりんとうを届けてくれた。城崎温泉に行った時に手に入れたカニビールと、ちょっとエッチなイラストが特徴的なたなかみさきの絵が拵えてある恥じらいっ子の瓶には2輪のドライフラワーが刺さっている。母は部屋に飾られた私のドライフラワーを見ては毎度「縁起が悪いから捨てろ」と言う。私はそれを黙って右から左に受け流す。

 

13歳の中学1年から、高校3年生まで女子校という女の園で育った私は、やはり根はどうしても「女子」である。毎日好きな服を着たいし、化粧も絶対にする。季節が変わるごとに新しく販売される化粧品は毎回気になるし、新しいブランドにも手を伸ばしたい。チーズケーキやプリン、甘いものも大好物。若い子が集うカフェこそ行かなくなったけれど、喫茶店のコーヒーやケーキは大好き。デパ地下のアンリシャルパンティエ、GRAMERCY NEWYORK、HERBSのケーキなんて買ってきてもらえたら飛び跳ねて喜ぶ。クリスマスコフレは雑誌で眺めるだけでヨダレ出る。でもだからといって、女子校の皆んなが皆、煌びやかで甘いものが好きという訳ではないし、根本的におっさんな思考が強すぎる部分もある。

 

週末、久しぶりに同女メンバーで集まって堺の家で宅飲みをした。

泊めてもらった家主のパンプスはつま先がツンと尖っているもので、蹴られたら痛そう。ゴールドやターコイズビビットカラー多めの華やかなピアスがドレッサーに並ぶ。昔は青色が好きで、ピンクなんてあり得ない!なんて話を二人でしていたのに今彼女のカバンの中には、光沢のある真っピンクのヴィトンのエナメル財布が覗いている。あれ、coachでしたっけ。

人生で初めて降り立った堺の駅で買った三角チョコパイを3人、コタツに入って食べる。食べているうちに、中身の濃厚なチョコが口の周りにいっぱい付いているのをみて無邪気に笑い合う。三角チョコパイを食べたのは、私は大学生ぶり。別の友人から頂いたニューヨークのお土産はほんのり甘いバニラアイスの味で、夜中の12時も関わらずお酒のアテとして食べた。ベットに置いてあったライオンキングのシンバのぬいぐるみを抱いて、友人は寝た。「平和だねぇ」と呟く家主。2時くらいに皆就寝。

次の日は朝8時半・・・・いや、9時半に起きて、安井温泉という近所の銭湯へ。

女3人で朝風呂。修学旅行のようだった。脱毛、マツエク、ネイル、女はとにかく金がかかる。女子校時代から、間違いなく大人になった私たちは、会話の内容がやはり熟してきている。思春期ニキビが治らないからプロアクティブ使ってみようかな〜っていう話から、ビールを飲むようになって、下っ腹が少しずつ出てきたっていう話になったり、肩こりがひどいので鍼灸してもらいたいって話をしたり、BL漫画の話から合コンやセックスの話になったり。それでも全部、昔悲しかった話も今では笑い飛ばして言えたりする。一緒に歳を取ることは素晴らしい事なんだけれど、出来ることなら体のプロポーションは維持したい。胸に関してはもう少し大きくなってほしい・・・!(諦めてない)

安井温泉は、一見ネットで検索した際は割と古くからある銭湯でもしかしたらめっちゃ汚いのでは?と懸念していたけれど、いざ行ってみたら中はとても広く湯船の種類も寝風呂、ジェットバス、電気風呂、ラドン湯、それにスチームサウナと普通のサウナと種類が豊富で大満足の銭湯だった。お風呂でさっぱりした後にすっぴんで帰り道にあるスタバへモーニングに行くという強行。帰り道の途中に、safariという古いラブホテルがあったんだけどそのホテルの真ん前には大きな公園があって、子供達が朝から元気に遊んでいた。可愛い赤や黄色のペンキで塗られた滑り台の後ろ側には「休憩一時間1900円からやで」とチープな広告が掲載されてて、さすが堺、やりやがるなと思った。

話がそれるが、私は京都南インターのラブホ街を子供の頃、親の運転するサザンオールスターズ宇多田ヒカルが一生流れていたセドリックに乗っていた時、「あの可愛いお城に行きたい!!!」と駄々をこねた事がある。過去にも同じことを書いているかも。もうその時点で脳みそが衰退してる。

父と母はそれはもう凄い苦笑いをしながら「大人になったらいつかいけるよ」と教えてくれたけど、うん、行けたわ。知らん間に小さな夢叶えてた。最近行ってない。

大人の遊び場と子供の遊び場をあんな近くに建てて良いもんなんだろうか。堺さすが。堺のヤンキーと変わらん顔面でスタバ頼む女子力の欠片が微塵も感じられない女3人。それでも私たちは集まれば最強になれる気がするし、何も怖くない。趣味や好きなものは多少違えど、どうしてこう、居心地がいいものなのか。波長があうとはこの事なんだろうけど、この感覚を説明するのが困難だ。12月はディズニー・シーと東京観光にも行くし、年末は鳥取にも行く予定である。

おばあちゃんになって、目のシワが増えてきてほうれい線がくっきり出ても私たちはきっと女子高生なんだろうな。SNOWで顔面盛りまくろうな。アフタヌーンティ行きた。

これはもう3年ほど前の写真らしい。
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今日の動画は、UAのLOVE SCENEにちょっと似てると思った曲。ユーミンを彷彿とさせる温かい歌声が夜とマッチして素晴らしい。

明日は頑張らない。