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「あんな事があったね」と笑い合えたら

この次はいつだろう間に合えば何処へ飛んでいくの

独り言

一年前、何してたかなって
過去の事を頻繁に思い出すのは私の癖である。
去年の今頃は確か、とんでもない台風のせいで、実家のすぐ近くに生えていた樹齢100年を超える桜の木が折れてしまった。
十条のおばあちゃんの家に猫を避難させた。
停電になって、電気もクーラーも付かない真っ暗な部屋の中にいくつも懐中電灯を置いて照らし、何かの儀式でも始まるかのような不気味なリビングになった。
家族4人で白山湯へ行った。
ある日は煌々と光るネオン街を抜け、難波で夜な夜な飲み明かして、頭がかち割れそうなくらいの頭痛がする中、沢山の怪しいお店を横目に徘徊した。楽しかった。少なくとも私は楽しかった思い出を頭に閉まって忘れない。私の頭は思い出の中で生きている。みんな前を向いて歩いているのに、私はずっと背後の思い出を断ち切れずにトボトボと歩いている。
5年後の自分とか、全くもって想像が出来なくて恐ろしい。就職活動の際に面接官に聞かれる「◯◯年後のビジョン」という質問、クソが付くほどに嫌いである。知るか。だから親にも先々考えずに行動するからおかしな事になるんやでと怒られる。
ただ、今は未来の事は何も考えたくないし、流れに身を任せたいのだ。もう、少し疲れた。

一週間ほど前から育て始めた豆苗。4回ほどハサミで刈り取って、炒めて食べた。
ベッドの向きを窓辺に添わせていたけれど、ベランダに出にくいので90度回転させた。
友達を家に招いて、スパイスから初めてこの家でカレーを作った。辛かった。
蜜蜂と遠雷を読んでいるけれど、これは実際に楽器を持っててオーディションなどの経験がある人ならば
より興味深く読めるんじゃないかな。

日々目まぐるしく新しい情報が飛び交っている。私は、自分の中で必要だと思う情報だけを沢山密に入れ込みたいので、好奇心旺盛なタイプでは決して無い。その分、自分が好きになったものは、極端に拒まれない限り永遠に好きな自信がある。だから、常に最新の情報を知り尽くしている人にはなれないから、尊敬する。
昔好きだったアニメのエンディング曲とか、今でもたまーに聴くけれど本当に好きだから飽きる事なく、歌詞も忘れてない自分に驚く。久しぶりに聴いても脳内にタトゥーの如く染み込んでいるのでサラサラ歌えてしまう。それを考えるとやっぱ若かった頃に色々脳みそに入れときゃよかったな〜なんて、今になって少し後悔。
特に悩んでいるのは人の名前を覚えられないこと。誰か人の名前を覚えるコツ教えてください。

話が逸れたけれど、誰かがそっと手を差し伸べてほしい。私の脚を引っ張らずに手を引っ張ってほしい。今日くらいはここで甘えさせてほしい。私だってもっと人生楽に生きたい、でも首を絞めているのは自分自身というのも重々に理解しているのだ。28にもなって、何が手を差し伸べろだ、自分で立って歩け、目標を持って前に進め、二本の立派な脚があるじゃないか、そんな漫画のセリフをふと思い出しながら、ベッドの上で今日も私は怠惰にごろごろと寛いでいる。


8月にオープンした知人の喫茶店で、夜コーヒーを飲んでいたら流れた一曲。
これを聴きながら夜歩くのが最近好きで、心が洗われるような気持ちになる。
通勤電車の帰り道とか、窓の外を見ながら聴くのも良いかもしれない。
今日もトボトボ、私は記憶の中で生きて眠る。そうやって少しずつ
ゴールの見えない冷たい道を這いつくばって前に進んでいる。


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